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2012-11-25

再生可能エネルギーによる産業振興

少し話は変わりますが,昨今議論が盛んなエネルギー政策についても言及しておかなければなりません。というのは,ひとつには国民の関心が非常に高い分野だからです。地元の方々の話を聞いていても,非常に原子力政策がどうなるのか,エネルギー政策がどうなるのかということに関して関心が高いことを痛感します。逆に言うならば,みんな不安に思っているのです。ここで,希望のある道を示すのは政治家の役割でしょう。
もう一つには,原子力産業が,重厚長大の旧産業の代表格のようなものだからです。古い意味でのモノづくり,大量生産・大量消費・大量廃棄の経済,高度経済成長といったものと非常に親和性の高いエネルギーなのです。しかし,経済の在り方は変わらざるを得ません。右肩上がりのときに必要だったものと,人口減少社会において必要なものは異なってきます。エネルギー政策について,これまでのことについて,反省するべきところは反省しなければなりませんが,日本の資源制約や技術を考えると仕方なかった部分もあるのだと思います。
しかし,なによりもこれからの経済成長を考えるのであれば,原発に依存したエネルギー政策からは卒業しなければならないでしょう。脱原発とか,脱原発依存とか,民主党政権のエネルギー政策は一貫していません。ビジョンがないといってもよいと思います。そして,脱原発は少し早急なイメージを与える一方で,脱原発依存は換骨奪胎された弱腰の象徴のような言葉に聞こえます。
エネルギー政策は,再生可能エネルギー産業の発展と,放射性廃棄物処理産業の発展を両輪とした経済発展のロードマップです。たしかに,これらの分野ではドイツをはじめとする諸外国に一歩先んじられた感があります。しかし,それは日本に地力がないということを示してはいないと思います。日本の潜在的技術力,開発力,そして投資能力は高いものがあります。唯一足りないのは日本人として協力する気持ちです。
これまで,本気で再生可能エネルギーの普及に取り組んできたことなんて,なかったからです。日本全体が一致団結して,具体的には財源の大規模な投入で再生可能エネルギー産業は爆発的に成長し得ます。再生可能エネルギー産業は,次世代の根幹産業です。放射性廃棄物処理産業に至っては,超最先端の産業であるだけでなく,世界中でこれから半永久的に必要となってくる産業です。日本は高い安全基準に合致した,高い技術に裏打ちされた,産業発展が可能なはずです。

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