新型コロナ対策について、重要な考え方について書きましたので、皆さま、シェアして、多くの方にご理解頂くよう協力をお願いします。
時間短縮営業を中心にした現状とっている政策だけでは、十分に感染を抑制するに至らないと判断せねばならない状況になってきました。
Go Toトラベルを停止を更に広くせねばなりませんと、先週から方々に訴えています。
重要なのは感染経路不明の感染者数であり、感染拡大地域を見定めねばなりません。
おそらく皆さんは、毎日報道されている感染者数や重症者数で、感染がどんどん拡大していて、不安に思っておられることと思います。
何を、どのように考えて、私たちが対策をしているか、なかなかご理解いただけなかったと思いますが、今日はその頭の中をお伝えしようと思います。
【基本的な考え方】
まず、最も重要な、命を守る為に最重要な指標である、重症者数と医療のひっ迫の度合いです。
医療現場の仲間たちからの声も毎日入ってきますが、当然、非常に厳しい状況です。
そして、私たちがもう一つ重視して見ているのは、一日一日の感染者数でなく、「傾向」です。
感染者数そのものが増えても軽症者無償症状者は、命には直結しません。
勿論、軽症者から一定割合で、重症者が出てくるので、そこは注目していますが、今後の重症者の推移を考える上でも、「傾向」が重要となります。
このような状況下で、感染がどれくらい拡大しているか、またはどれくらい減少しているかを表す実効再生産数(R)で「傾向」見ていくことが重要です。
Rは、1を超えれば感染が拡大していくことを、1を下回れば感染が縮小していくことを示します。
感染者数の増加にしばらく遅れて重症者数は増えていきます。
逆に、感染者数が減ったしばらく後に重症者は減っていきます。
このタイムラグも計算しつつ重症者が溢れて医療崩壊しないようにすることが重要です。
そして同時にその範囲内でできるだけ社会経済を回さなければ失業や経済困窮が生じます。
そうなると失業者や自殺者数の増加にもつながるのです。
軽症者や無症状者は、数自体は増えても、療養体制を適切に整えることで、命も地域も守ることができます。
【昨今の状況】
さて、そのような中で、今の感染抑止策の中心政策である「夜の街や飲酒できる店の時間短縮営業」を行うことで、私たちはRが30%減少することを見込んでいました。
これまでの実績や、深夜までの深酒・飲み会が感染拡大の主要因であったからです。
先のRは1.3程度でしたが、これが30%減少すると、Rは0.9程度になります。そのようになれば順調に減少の方向に向かっていくと考えていました。
実際に11月末までは順調にRが低下しましたが、12月に入ってから約1週間、残念ながら、Rは1
を切らずに、下げ止まったり、日によっては少し上昇したりしてしまいました。
「夜の街や飲酒できる店の時間短縮営業」の効果は、今回は30%減少には達せず、20%強の減少に留まっているのです。更に、ここにきて院内感染などクラスター発生もありました。
この1週間、対策強化を考えながらも、なんとかRが減少に向かわないか最後の期待をしていましたが、残念ながら、そうはなりませんでした。
ここは、更に強い対応を取らなければならないと判断せねばなりません。
【今後の対策】
実は、withコロナの私たちの感染抑制策では、2つの効果を狙っています。
一つは、政策自体による効果。
もう一つは、新たな追加策により発生するアナウンス効果。
「今、やばい」ので、政府は更に強い対策を取るので、皆さん、マスク・手洗い・身体的距離・三密回避をより強力に行いましょうということを訴えかけることで、国民の皆さんの更なる協力していただくものです。
既に最大限ご協力いただいている方と、そうではない方が、まちまちの協力度合いでいらっしゃいます。
GoToトラベル一旦停止の報道や訴えが、更なるRの減少に繋がり、今後、Rが減少していけばと考えます。
しかし、Rが1と0.9では、全く意味が異なります。
当然、「経路が分からない感染」が拡大していない地域でGo Toトラベルを止めても意味がありませんので、止める範囲も考えねばなりません。
そして、非常に厳しい経営状況になっている観光業を始めとした皆さんへの経済支援も重要です。
コロナ対策地方創生臨時交付金で、時間短縮要請にご協力いただいたお店には、経済支援させて頂きます。
この予算は追加の経済対策で、30倍に財源を拡大する予定なので、観光業の皆さんへの支援もすべきと考えます。
はっきり言って、複雑である事は分かっています。
複雑だけど、しっかり考えることで、流行と経済の困窮、双方から命を守る為に必要なことが分かってきます。
これから忘年会シーズンで、非常に心苦しいのですが、どうかご理解のほど、よろしくお願いします。
写真は先日、官房長官に要望に行った時の写真です。
高齢者の引きこもりが、介護度や認知症への悪影響を与えることをお話ししました。一律の外出自粛ではなく、外出した時の接触機会を減らすことの重要性をお話しつつ、GOTOの今後を始めとして感染症対策の強化をお願いしました。