活動報告・ブログACTIVITY / BLOG

ネットのエロ広告を始めとする不適切広告のギガスクール端末からの徹底排除へ大きく前進!
2023-09-08

ネットのエロ広告を始めとする不適切広告のギガスクール端末からの徹底排除へ大きく前進!

以前より進めていた、ネットのエロ広告が未成年の目に入るという教育上問題について、公立小中学校を設置する1800を超える自治体に調査した現状把握を終え、対策を前進させましたので、報告致します。実際には、学校を設置している各自治体での対応となりますが、政府から対策を推進させます。

7月に投稿したこちらのブログ記事では、ギガスクール構想の一環として児童に配布している「デジタル教材を利用するための情報通信機器」については96%の自治体がフィルタリングサービスを導入してはいるものの、実際にエロ広告等不適切な広告を防げているのかどうかの実態把握はできていないという課題があると書かせていただきました。それを踏まえてこの間関係省庁と連携して、現状把握を進めてきました。その結果が以下のとおりです。

 

教育現場のWebフィルタリングの実態調査結果

調査対象:公立小中学校の設置者=自治体(n=1808)

 

やっぱり、エロ広告を含む不適切広告に対しての相談は上がってきていた

【不適切広告に対しての保護者からの相談について】

・全くない…71.3%

・ほとんどない…22.3%

・ときどきあった…6.3%

・頻繁にあった…0.1%

GIGAスクール構想で配布してる端末に限っての指標ですから、当然、100%「全くない」状態を目指すべきなのですが、28.7%の保護者が多少なりともエロ広告を含む不適切広告に対して学校に対して相談をしているという現状が明らかになりました。私もX(旧Twitter)上で、この問題を認知してものですから、実際のところどのくらいの方が困っているのか、全容を把握できていないままでしたので、この数字には正直ショッキングでした。更に言えば、このデータはあくまで相談しているかどうか、というデータであって、不適切広告が表示されていても相談していないケースも含めると、残念ながら、課題の実像はもう少し大きいのかもしれません。次に、広告ブロックが行える有償webフィルタリングの導入実態の調査結果をお伝えします。

 

有償Webフィルタリングによる広告ブロック機能導入は進んでいるが、未導入の自治体も

【Webフィルタリングによる広告ブロックについて】

  • ・有償Webフィルタリングを導入…84.8%
    (内訳:広告ブロック機能を活用している54.3%/広告ブロック機能を活用していない30.5%)
  • ・ブラウザ標準Webフィルタリングを導入している…11.2%
  • ・Webフィルタリングを未導入…4.0%
  • 有償Webフィルタリングによる広告ブロック機能導入は以前から必要性を訴えていましたので、国から自治体へ交付税措置として財源は渡しているのですが、残念ながら未導入の自治体も存在しました。更に、有償のWebフィルタリングを導入してはいるものの、広告ブロック機能を活用していない割合が約30%にも上るということに課題があります。これでは、検索による不適切サイトへの流入は防げるものの、広告を完全に防ぐことへは繋がりません。
  • さらには、そもそもWebフィルタリングすら実施していない自治体が4%もあったということですから、これには早急に対策を行わければなりません。

 

各自治体の状況に合わせた具体的な対策の方向性

これらの調査データを踏まえて、以下の指標を目標として、省庁から自治体へ正式に通知を出してもらい、広告ブロックを行ってもらう、有償webフィルタリング未導入の自治体には、国から出している財源をきちっと使って、来年度の予算措置を行うのに間に合うよう対応して参ります。

 

【目標となる指標】

・目標とする指標(KGI)
「保護者からのエロ広告を含む不適切広告の相談」に対する回答「全くない」=100%

・そのために追っていく指標(KPI)
有償Webフィルタリング+ブラウザ標準Webフィルタリング導入=100%

 

【そのために各自治体の状況に合わせた政策アクション】

①有償Webフィルタリングを導入しているが広告ブロック機能は活用していない自治体(30.5%)
→広告ブロック機能を活用するように指導

②ブラウザ標準Webフィルタリングを活用している自治体(11.2%)
→使用OSやブラウザに応じて抜け漏れが無いように設定指導

③Webフィルタリングを未導入の自治体(4%)
→交付税措置を活用して何かしらの方法で広告ブロックを行うように指導

 

広告

 

広告ブロッカーは要検討?

今回の調査で広告ブロックアプリによる広告ブロックを行っている自治体が全体の1.7%、30自治体ありました。

広告ブロックアプリについては、エロ広告を含む不適切広告をブロックするという意味においては効果を期待できる一方で、その他のあらゆる公告も全てブロックしてしまうことや、一部の広告ブロックアプリでは「ユーザーの位置情報」や「閲覧サイトのデータ」などへのアクセスを要求する場合があり、プライバシー侵害のリスクがあることから、運用には慎重な検討が必要だということも明らかになってきました。

 

引き続き責任を持って経過を追ってまいります

今回は、GIGAスクール端末に絞ることでクイックな対応を行うことができました。

ただ、重要なのは今後も責任を持って経過観察をしていかないといけないということです。OSやブラウザがアップデートされるタイミングや、端末が切り替わタイミングなど、都度リスクを排除して、万全な体制であり続けなければなりません。

ICT技術の進歩によって多くの利便性がもたらされました。そもそもこの未成年へのエロ広告の問題を私が認識できたのも、X(旧Twitter)での情報が元で、課題解決へと動くことができました。一方で、未成年の教育上の問題に代表されるICT技術進歩による諸問題も徐々に顕在化してきており、我々政治家が責任を持って対処に努めていかねばならないと、今回の件で改めて気持ちが引き締まりました。

 

関連リンク

You Tube :【エロ広告】学校の端末で見れないように?未成年に悪影響?境界線や表現の自由は?自民議員と考える|アベプラ

 

前に戻る