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ついに公表!宇宙戦略基金支援の基本的な考え方について
2024-02-07

ついに公表!宇宙戦略基金支援の基本的な考え方について

昨日、宇宙戦略基金の基本的な考え方について発表されましたので、今後の検討の方向性についてみなさまに共有いたします。
宇宙関係産業に携わられている事業者・研究者のみなさま、またご興味のある学生さんは必見です!
宇宙基本計画では、宇宙産業による国内市場を、2030年代早期に、4兆円から8兆円に増やすことを目標にしています。
その中で、本事業は、スタートアップをはじめとする民間企業や大学等が、複数年度にわたって大胆に技術開発に取り組めるようJAXAに新たに3000億円規模の基金を設置し、支援するものです。
「輸送」「衛星等」「調査」等の3つの分野を加えて、「宇宙関連市場の拡大」「宇宙を利用した地球規模・社会課題解決への貢献」「宇宙における知の探求活動の深化・基盤技術力の強化」の実現を加速・強化することを事業全体の目標としています。

【各分野の方向性】

・輸送の分野では、2030年代前半までに年間で基幹ロケット10件、民間ロケット20件の打ち上げ能力を確保することを見据え、低コスト構造の宇宙輸送システムを実現
・衛星等の面では、国内の民間事業者(スタートアップ含む)による、小型から大型の衛星事業(通信、観測等)や軌道上サービス等による、国際競争力にもつながる自立的な衛星システムを2030年代早期までに5件以上構築
・探査等の分野では、2030年以降のポストISSにおいて地球低軌道を活用したビジネスを10件以上創出。

【宇宙開発の支援パッケージの特筆すべき点】

本事業による民間企業・大学等への支援として、技術開発テーマごとに補助率等を定めるのですが、なんとのその補助率は最大で100%です!
本事業を効果的・効率的に実施するため、各技術開発テーマにおいて「ステージゲート方式」を実施し、技術成熟度の向上や民間企業等による資金調達等を最大にできるようにします。
ものによっては、SBIR制度と同じように、「先払い」もできるようにして、企業の資金繰り負担を最少化できるようにします。
さらに、政府調達も、その後数年間継続・コミットメントすることで、企業に予見可能性を見出してもらえるようにすることで、産業として成立させることも考えています。
今後は、基本方針・実施方針を策定し、その後、公募、採択の決定となります。

【さいごに】

文科省では、上記のほか、私も、文部科学副大臣として宇宙政策を推進していますが、他のテーマとしては、我が国の勝ち筋につながる推進すべき技術のロードマップ(宇宙技術戦略)を本年度中に策定するべく準備していたりもします。
また、私がスタートアップ(SU)議員連盟事務局長としてずっと推進してきたSUへの投資額を増やす手法としてVCにJAXAがLP出資し新たなファンドを組成・宇宙SUへの投資を大加速する内容なども、どんどん表に出てくると思います。皆さん、要チェックです。
参考までに昨日の日経新聞の記事をシェアいたします。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA067R90W4A200C2000000/

最後に、ちょっぴり宣伝ですが、宇宙政策関係の解説動画も以前、アップしましたので、興味ある方は是非ご覧ください!
【国産ロケット】https://youtu.be/U1X48ln21pI
【Xバンド衛星通信網】https://youtu.be/MG7MIEGBHLQ
【衛星コンステレーション】https://youtu.be/EBBJ9zszp3w
【準天頂衛星システム】https://youtu.be/JKaf-xum4bk
【ローバー】https://youtu.be/bg0afmfzqP0

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